2024年にK-POP界で大きな話題となり炎上している問題が、NewJeans(ニュージーンズ)と所属レーベルADORの親会社であるHYBEとの騒動です。
NewJeansは9月11日に急遽YouTubeチャンネルを開設し、HYBEに抗議する内容の動画を投稿したものの、すぐに削除されそれについても事態の深刻さを感じさせますが、一体何があったのでしょうか?
一連の騒動の詳しい内容を詳しく、わかりやすく解説します。
NewJeansが所属するADORとHYBEについてわかりやすく解説
そもそもNewJeansの騒動が起きているHYBEやADORといったものの存在は何なのでしょうか?
NewJeansが所属しているレーベルはADOR(All Door One Room / アドア)という芸能事務所で、この事務所はHYBEの傘下という位置にいます。
つまり、HYBEは親会社、ADORは子会社という関係性になります。
HYBEとは?
HYBEは、韓国の大手総合エンターテインメント企業です。
2024時点での資産総額は5兆3,457億ウォン(約6,100億円)となり、財界ランキングでは85位。
大企業集団に指定されました。
HYBEの組織の構図ですが、まず大きく分けると3つに分かれています。
・HYBE(韓国本社)
・HYBE AMERICA(アメリカ本社)
・HYBE JAPAN(日本本社)
また、各レーベルによって子会社化されており、それぞれの特色が色濃く反映されています。
NewJeansは、HYBEの子会社『ADOR』に所属しています。
ADORとは?
ADORは、2021年に設立されたHYBE傘下の新レーベルです。
ADORには現在NewJeansが所属しています。
ADORの代表を務めていたのは、設立当初はミン・ヒジンさんでした。
ですが、様々な問題があり、2024年8月27日にミン・ヒジンさんが解任。
現在はキム・ジュヨン氏が代表を務めています。
ミン・ヒジンさんの解任の理由や真相などについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
この記事では、わかりやすくするためADORに所属するNewJeansとHYBEとの騒動に焦点を絞って解説していきます。
NewJeansに何があった?騒動の詳細をわかりやすく解説
NewJeansは、表向きには華々しいデビューをし、デビュー当時から大きな注目を集めて現在は世界的に注目され、活動もとても順調そうに見えます。
ですが、実はデビュー前から様々な問題を抱えており、現在はその問題がとても大きくなっているのです。
その詳細を解説していきたいと思います。
NewJeans問題に関わる人物・用語を紹介
まずは、NewJeans問題に触れる上で重要な人物や用語を先にご紹介したいと思います。
ミン・ヒジン(Min Hee-jin)
ミンヒジンさんは、ADORの設立当初の代表取締役であり、NewJeansの生みの親です。
以前はSMエンタテインメントに所属しており、そこでSHINee、f(x)、Red Velvet、EXO、NCT、少女時代など様々なグループでのアートディレクションを行い、大きな注目を集めました。
「コンセプト職人」の異名を持つ凄腕クリエイターです。
パン・シヒョク(別名 “hitman”bang)
パン・シヒョク氏は、HYBEノ創業者で元最高経営責任者です。
BTSの生みの親で、god、Wonder Girls、2AM、TEEN TOP、BTS、GFRIEND、TOMORROW X TOGETHERなど、多くのアーティストのプロデュースを手がける凄腕プロデューサーです。
NewJeans(ニュージーンズ)
ADOR所属の5人組ガールズグループ。
2022年7月22日、『Attention』のMVをリリースしデビュー。
公式ファンクラブ名は「Bunnies(バニーズ)」。
メンバーは「ミンジ」「ハニ」「ダニエル」「ヘリン」「ヘイン」の5人で、全員10代の新人。
HYBE(ハイブ)
NewJeansが所属するADORの親会社。
ADOR(アドア)
NewJeansが所属するレーベルで、HYBEの子会社。
NewJeansの騒動の経緯
このNewJeansをめぐる一連の騒動では、HYBE側とADOR(ミン・ヒジン)側とで主張が異なっています。
両者は、簡単に説明するとこのように主張しています。
HYBE側の主張:ミン・ヒジンが経営権を奪取しようとしている
ADOR側の主張:HYBEに利用された・HYBEとの契約条件が不当
この両者との間にできた溝、そして問題はどのようにして起き始めたのでしょうか?
時系列順に説明していきます。
ミン・ヒジンは、パン・シヒョクよりHYBE初のガールズグループを制作するよう任される。
メンバーキャスティングが難航し、お互いの方向性に溝が生まれ始めるが、ミン・ヒジンはなんとか新規メンバーを集める。
NewJeansは当初「HYBE初のガールズグループ」として集められることになったのだが、なんとLE SERAFIM(ル・セラフィム)が先にデビューすることになった。
失意の中、ミン・ヒジンは新レーベルADORを設立。デビュー候補世をSOUCE MUSICから移籍させた。
だが、この時点で、ミン・ヒジンとパン・シヒョクの間には埋められないほどの大きな溝ができてしまっていた。
NewJeansが『Attention』MVリリースで正式にデビュー
1stシングル『OMG』をリリースし、オリコン週間合算シングルランキングで初登場1位を獲得。さらにK-POP史上、デビュー後最短でビルボードHOT100へチャートインする快挙を成し遂げる。
2ndミニアルバム『Get Up』をリリースし、ビルボードのメインアルバムチャートで1位獲得。
K-POP界だけでなく世界中から注目を集める。
ADOR(ミン・ヒジン)側とHYBE側とで意見が食い違い、業界内で噂になる。
グループの方向性や収益配分に関する議論が表面化する。
メンバーがSNSで間接的に不満を示唆するコメントを投稿。後に削除されたものの、この投稿をリアルタイムで見ていたファンの間で「何か騒動が起きているのではないか」との噂が広がる。
HYBE側が公式声明を発表し、「アーティストとの良好な関係」を強調。
しかし、業界内で噂になった問題に関してのコメントはなし。
韓国のメディアが「NewJeansとHYBEとの間で契約トラブルがあった」と報道。これにより両者の主張の食い違いが明らかになる。
SNSでのハッシュタグ運動や、HYBE本社前でデモが起きる。
「ミン・ヒジンがNewJeansと共に独立するのでは?」という噂がHYBEにも届き、4月22日に、独立の動きを察知したHYBEは監査を実施。
4月25日に発表した中間監査結果では、ミン・ヒジン主導のもと経営権奪取計画が立案されたという具体的な事実を確認し、物証も確保したと発表→辞任要求をする。
ミン・ヒジンは4月25日に記者会見を開き、HYBEとの食い違いや不満を話す。
他のK-POPアーティストや事務所は、間接的にNewJeansへの支持を表明。
HYBEが「取締役会でミン・ヒジンを解任した」と発表。
NewJeansメンバーが突如としてYouTubeチャンネルを開設し、HYBEに対する告発動画を投稿。
HYBEはミン・ヒジンに対して風当たりが強かったようで、
「ミン代表をいじめるのをやめてほしい」「ミンさんを代表に戻し、本来のADORに戻して欲しい」
と懇願する内容を投稿するも、すぐに削除される。
このように、ミン・ヒジンさんはパン・シヒョクさんから「初のガールズグループ」としてNewJeans立ち上げを任されたものの、メンバーキャスティングの時点から既に問題は起き始めており、NewJeansがデビューしてからもその問題は解消されず、むしろ問題はどんどん大きくなる一方だったようです。
今後NewJeansはどうなる?5つの可能性まとめ
このADORとHYBEとの一連の問題は、ミン・ヒジンさんとパン・シヒョク氏との間だけでなく、NewJeansのメンバーにも大きな影響を与えていました。
その内容は、9月11日にNewJeansメンバーが投稿した動画の内容、そしてメンバーの雰囲気から事態の深刻さが見て取れます。
「最近笑顔がなくなった」とファンからも心配されているNewJeansメンバーですが、今後の活動はどうなる可能性があるのでしょうか?
考えられる可能性を予想しました。
可能性① 契約の再交渉
まず考えられる可能性としては、ミン・ヒジンさんが主張していた「HYBEとの契約条件が不当だった」という発言から、改めて両者が歩み寄ってお互いが納得するかたちで契約内容を更新するという可能性です。
ですが、現在ここまで事態が大きくなってしまったため、現状のまま簡単に再交渉がとてもできる状況ではないのは明らかです。
可能性② ADORのHYBEからの独立
他に考えられる可能性としては、ADORがHYBEから独立し、NewJeansの運営権を保持したまま新会社としてNewJeansを動かす可能性です。
これが実現すれば、NewJeansは自由な活動ができますし、資金面での課題も解消されるので一番理想的とも言える解消法なのですが…
実際問題、簡単にHYBEから独立するのはほぼ不可能なのではないかと思われます。
可能性③ 法的手段での解決
上記の可能性が絶たれた場合は、法的手段をとって強制的に解決させる方法しかないのではないかと思います。
ですが、解決はするかもしれませんが両者ともにかなりなイメージダウンのリスクがあるため、この方法を取るのは本当に他の可能性がなく解決もできない場合となるかと思います。
可能性④ グループ再編成もしくは解散
現状のNewJeansメンバーの心境としては、メンバーの意見は「ミンさんを代表に戻し、本来のADORに戻して欲しい」という意見で一致しているようです。
しかし、この騒動が長引き問題がさらに大きくなれば、メンバー内での意見の食い違いなどが起きて、メンバーが脱退しグループの再編成をせざるを得ない可能性ができたり、最悪の場合はグループ解散の危機に陥る可能性もなくはありません。
可能性⑤ 現状維持
お互いのイメージダウンのリスクを出来る限りなくすこと、そしてK-POP業界を今後も健全に発展させるためには、調停もしくは和解をしてこれ以上問題を大きくしないことが重要です。
和解が難しくても調停というかたちで問題が解消すれば、今ならまだ両者の大幅なイメージダウンは避けられるかと思われます。
まとめ
今回は、NewJeansが所属するADORとHYBEとの間で何があったのか?そして複雑化した一連の騒動の詳細をわかりやすく解説し、今後NewJeansの活動はどうなるのか?と考えられる5つの可能性についてもご紹介してきました。
NewJeansは今やK-POP界だけでなく世界的に注目され、多くのファンに支持されています。
このような素敵なグループを解散させてしまうのは非常にもったいないし、そうならないためにもADORとHYBEとの間でどうにか平和的な協議が行われ、NewJeansがこれからも自由に活動できることを願っています。
今後の動向に注目です。
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